2020年8月26日水曜日

山田慶兒『混沌の海へ:中国的思考の構造』筑摩書房、1975年

 中国の哲学はひたすら人生の目的を追求してきた。哲学者たちの思索は、ついに人間という関心領域をはずれることがなかった。自然にかんする思索といえども、人間にかんする思索の自然主義的立場からの基礎付けとして展開された。いいかえれば、哲学はなによりもまず人間学だったのである。(3頁)

2020年8月20日木曜日

『史記』天官書

 太史公曰。[中略]仰則観象於天。俯則法類於地。天則有日月。地則有陰陽。天有五星。地有五行。天則有列宿。地則有州域。三光者陰陽之精。気本在地。而聖人統理之。

土田健次郎「儒教とは何か」

 土田健次郎「儒教とは何か」、大月杏奈ほか編『儒教のかたち こころの鑑:日本美術に見る儒教』(展覧会図録)サントリー美術館、2024年、8-14頁。 日本の歴史に儒教が果たした役割が簡潔かつ見事にまとめられている。長年の研究で練り上げられた独自の視点と語り口が光っている。こういう...