2011年12月31日土曜日

大晦日

いよいよ2011年も暮れようとしている。

今年はたくさん仕事をした。仕事の仕方もだいぶ分かってきた気がするが、も少しマジメにやるべきところをついつい小さくまとめがちなのは、少し反省。出張が多かったので展示を結構見れたのはよかった。ものを見る眼を養うには、ひたすらいいものを見るしかない。来年は展示100本見るのが目標。

反面、じっくりものを考えたり書いたりする時間がほとんどなかった(毎年同じことを言ってる気がする)。来年は、懸案の仕事をいくつかやり遂げる覚悟でいる。今年出版されたものは以下のとおり。

<著作>
長崎歴史文化博物館(謝黎・平岡隆二)編『謝黎コレクション チャイナドレスと上海モダン』展示会図録(長崎歴史文化博物館、2011年、全72頁)。

長崎新聞社, えぬ編集室編集『孫文・梅屋庄吉と長崎 : 受け継がれる交流の架け橋』(長崎県・長崎市・長崎歴史文化博物館、2011年)。
※作品解説を分担。

<論文>
平岡隆二「「大円分度」の研究:佐賀とエジンバラに現存する北条流測量器具」、『財団法人鍋島報效会研究助成 研究報告書』第5号、2011年、141-161頁。

<その他>
平岡隆二「長崎の印章-蔵書印を中心に-」、『長崎歴史文化博物館研究紀要』第5号、2011年、67-83頁。

平岡隆二「上海航路の時代-世界の中の長崎・雲仙-」、長崎歴史文化博物館編『チャイナドレスと上海モダン』展示会図録(長崎歴史文化博物館、2011年)、66-67頁。

平岡隆二「孫文・梅屋と革命飛行隊」、長崎新聞社, えぬ編集室編集『孫文・梅屋庄吉と長崎 : 受け継がれる交流の架け橋』(長崎県・長崎市・長崎歴史文化博物館、2011年)、49頁。

平岡隆二「九州の図書館・博物館②:長崎歴史文化博物館」、『久留米大学比較文化研究所地域博物館研究部会ニューズレター』第2号、2011年、4頁。

今年はずいぶん近代の仕事が多くて大変勉強になった。来年は、とりあえず下の2つが印刷中。

長崎市史編さん室編『新長崎市史:近世編』(長崎市、2012年春刊行予定、印刷中)
※執筆項目:第8章第4節第1項「阿蘭陀通詞の学芸」、同第2項「紅毛流医・阿蘭陀通詞」、同第3項「阿蘭陀通詞の辞書類の編纂」、第9章第2節第1項「海軍伝習所とその変遷」、同第2項「医学伝習所とその変遷」、同第3項「英語伝習所とその変遷」、同第4項「活版伝習所とその変遷」、同第5項「致遠館とその変遷」 。

平岡隆二「出島商館長デュルコープ墓碑について」、南島原市教育委員会編『日本キリシタン墓碑総覧・時代の証言』(南島原市教育委員会、2012年春刊行予定、印刷中)。


お世話になった方々、どうも有難うございました。それでは皆様、よいお年を。

2011年12月18日日曜日

謎の男~小山薫堂ひらめきの系譜

日頃お世話になっているOさんから、下記番組のお知らせを頂きました。
要チェックです。

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テレビ番組「謎の男~小山薫堂ひらめきの系譜」
http://www.ent-mabui.jp/program/2150

長崎の観光名所、大浦天主堂とグラバー邸。実はこの2つを建てたのは、映画「おくりびと」の脚本家・小山薫堂氏の高祖父である小山秀之進だった。
しかし、今、秀之進の存在を知る人はあまりに少ない。薫堂氏はこの夏、秀之進の足跡をたどる旅に出た。
天草から長崎、150年の時を経て、少しずつ見えてくる謎の男! その実像に迫る!!

NBCテレビ22日(木)19時~放送。BSTBSでは1月15日14時~放送予定。

2011年12月17日土曜日

展覧会など-2011年12月

◇山形大学附属博物館

飛込みにもかかわらず学芸員の方に丁寧に対応して頂き、山形大学附属博物館編『古文書近世資料目録第11号 村山市楯岡 最上徳内史料』昭和53年7月(最上徳内記念館の原資料)をご寄贈頂く。

展示は期待通りで、とりわけ上杉家御典医船山氏旧蔵という薬箱は、一目で金唐革と分かる外装で、思わず興奮。山形への種痘導入にも大きな役割を果たした聞き、むべなるかな。

「長谷堂 は組」と大きく記した竜吐水は近世のもの。寛政期の一貫張り望遠鏡(朱色)。鑑札は種類も数も大変豊富。宿札・看板も多数。制札は正徳元年5月の宗門禁制と、慶応4年3月の太政官による邪宗門禁制など。佐野原(現白鷹町)出土の十字架は大変立派で、近世末期のものか。

◇「山形県立博物館40周年記念展示 出羽国設立以前の山形‐山形と東北大学所蔵重要考古資料 -」&常設展@山形県立博物館

山形の歴史に無知なので常設展から。出羽三山と最上川舟歌に惹かれる。高3の春、自転車で日本最北端まで走ったときに見た即身仏は、どこで見たのだったか。考古、自然史系の展示も充実で、館の方針が読み取れる。企画展で見た「縄文のビーナス」に圧倒される。

◇西都原古墳群遺構保存覆屋(宮崎県西都原市)

西都原の古墳群の中にある。古墳そのものに屋根を架け、発掘者の気分になれる。素人向けに、この古墳の意義や他との違いなどの説明が欲しかった。

◇宮崎県立西都原考古博物館 常設展

凝った造作やデザインを採用することで、一般人には馴染みが薄くともすれば敬遠されがちな考古遺物を楽しく見せようという意図は理解できる。しかし、かえって西都原の古墳群にまつわる基本的な情報(年代、埋葬者、史的意義)が埋没してしまっている印象で、素人としては不満が残った。

宮崎出張中に、都於群城跡に少年時代の伊東マンショの幻影を訪ねる。立派な城跡で、マンショにまつわる像や碑が複数。地元では「偉人」なのだと実感。

『スヘラの抜書』関連文献

A growing bibliography of what has been written on Sufera no nukigaki スヘラの抜書 last updated: 2024.3.27 <primary sources> Sufera no nukigaki ...