出張の仕事の合間に展覧会へ。
<空海と密教美術展>@東博
人の渦で、腰高の展示はすべてあきらめる。「血曼荼羅」から、最後の東寺仏像曼荼羅は圧巻。これだけあちこちから国宝・重文を借りて、造作・照明にも潤沢に投資できる展示ができたら、さぞ楽しいだろう。それはそれで大変に違いないが。
<博物館できもだめし─妖怪、化け物 大集合─」>@東博・本館
これはおもしろかった。根付などの小物をグラフィックのパネルに載せて見せてみたり、壁面の解説パネルも秀逸なセンスで、個人的にはよくぞ東博でこれをやってくれたと脱帽。
<三菱一号館美術館 歴史資料室>
デジタルを駆使して静嘉堂・東洋文庫の名品を紹介する。CG・映像とも、よくできているなと思ったらトータルさんだった。
昨日は久々に本郷の図書館をはしごして、汗をかきながら文献を集める。古い書庫はどこもよく似た独特の匂いがする。なつかしき院生時代の匂い。ネットに依存して、こういうものの調べ方をしばらくしていなかった自分に気づき、反省(長崎にそういう書庫がほとんどなく、勤め先の書庫はまだ新しい、からでもある)。
六本松の図書館も、いまはもうない。研究拠点だった図書館がなくなることは、さみしい限りである。
2011年8月24日水曜日
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土田健次郎「儒教とは何か」
土田健次郎「儒教とは何か」、大月杏奈ほか編『儒教のかたち こころの鑑:日本美術に見る儒教』(展覧会図録)サントリー美術館、2024年、8-14頁。 日本の歴史に儒教が果たした役割が簡潔かつ見事にまとめられている。長年の研究で練り上げられた独自の視点と語り口が光っている。こういう...
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