2020年6月10日水曜日

『暦象新書』西域天學来暦


   西域天學来暦
是書は、暗厄里亜國人奇兒氏なる者の著せる天學書中の説にして、其説古來天學家の謂ふ所に異也。古來天學家は、皆天を動とし、地を靜也として、地を以て天の中心とす。然るを是書は、天を靜也とし、地を動とし、且又地球の外に、許多の世界あるの理を云。按ずるに、近世彼方に行るゝ天學、其本は亞夫利加洲の厄日多國に起りて、厄勒祭亞の總王たりし時、學士比太古刺私といへる者、彼國に渡り、在留する事七年にして、學び得て歸國せり。此時此學初て歐羅巴洲に渡れり。然れども當時亞里私鐸底兒斯杯云し大家の學者、多くは舊説を固執して、新渡の學流、古來相傳の師説に合ざるを疾ける故に、僅に數箇所の學校にして、是を講ずるのみにして、盛に行るゝこと能ざりし。
(『文明源流叢書』巻二、百一頁)

0 件のコメント:

コメントを投稿

【告知】特別展「大村藩天文方・峰源助―観天成務(天を観、時代を生きた藩士)―」

このたび、大村市歴史資料館(長崎県)で、江戸後期から明治期にかけて活動した大村藩天文方・峰源助をテーマとする特別展が開催されますので、ご案内します。私は展示指導などで関わらせてもらっています。 峰源助は、幕府天文方で暦学を修めたのち、大村藩の天文方を務め、幕末から明治初期にかけて...