2010年6月2日水曜日

展覧会など

出張中に東京でいくつか展覧会を見る。

◇三井記念美術館「江戸を開いた天下人 徳川家康の遺愛品」

ご好意で招待券を頂いたので日本橋まで足を運ぶ。南蛮銅具足、スペイン時計、西洋コンパス、クマ時計、眼鏡、鉛筆、薬壺、乳鉢・乳棒などを一堂に展示し、海外交易や科学知識への家康の関心が強調されている。駿河版銅活字や羊皮紙ポルトラーノ日本図もある。

◇東博・特別展「細川家の至宝 珠玉の永青文庫コレクション」

中世から近現代までをカバーする。「細川サイエンス」の成果が反映されていることを少し期待していたが、時期的に近かったのか、展示コンセプトからか、関連資料は非常に少なかった。逆に考えると、偶然両方を見れたのは僥倖と言うべきか。

◇東博・平常展「特集陳列 海を渡った日本の漆器」

すばらしい作品が出ていたので、飛行機までの時間をこれに費やすことにした。「花鳥螺鈿裁縫机」の蓋裏には「.../ Nagasaki / 1851 /...」と見え、解説にもあるように、まさしく長崎青貝のベンチマークとすべきものだろう。「フリーメイソン螺鈿箱」は明治時代の作とのこと。「花樹草花蒔絵楯」は水牛の皮。輸出漆器は実に奥が深い。

0 件のコメント:

コメントを投稿

堀田仁助

 明和2年(1765)9月20日付で「堀田兵之助」が渋川図書光洪宛に提出した、天文暦術の誓約書が現存する。これは津和野藩士の堀田仁助(1745-1829、通称ははじめ兵之助、号は泉尹)のことだろう。堀田は天明3年(1783)に幕府天文方属員となり、寛政改暦にも参加し、また地理学・...