2010年10月17日日曜日

オランダもろもろ

洋人行楽図 Westerners on a picnic
伝・若杉五十八 Attrib. to Isohachi Wakasugi
江戸中後期頃 late 18th to early 19th century
<長崎歴史文化博物館 AIIハ9>

西洋人の男女がピクニックを楽しむ様子を描く。無落款であるが、他作品との構図の類似などから、長崎の洋風画家・若杉五十八(1759-1805)の手になると伝えられる。一見西洋の絵と見紛う程の出来を示し、近世日本でつくられた油彩画の逸品と言える。



山鳩図 Wild pigeons
司馬江漢 Kokan Shiba
寛政年間 1789-1800
<長崎歴史文化博物館 AIIハ64>

日本における洋風画の開拓者の一人である司馬江漢(1747-1818)が描いた花鳥画。和絵の具を厚塗りして油彩画表現を試みた作品である。画面右上の落款「江漢写」および朱字サイン「Sib Kook」の形式から、江漢が描いた洋風画の中でも早い時期のものと考えられる。



瓊浦華蘭進港図 Foreign ships entering Nagasaki harbor
石崎融思 Yushi Ishizaki
文政3年 1820
<長崎歴史文化博物館 絵(長崎)34>

江戸後期長崎画檀の大御所的存在だった石崎融思(1768~1846)の代表作で、出島を中心に長崎港の内外を雄大な構図で描く。出島の手前の黒塀の屋敷は長崎奉行所西屋敷(現・県庁)。沖合いで曳航されるオランダ船は祝砲を撃ち放っている。



阿蘭陀人 Dutch couple
文綿堂版 Bunkindo
江戸後期 late Edo period
<長崎歴史文化博物館 AIIIハ26>

オランダや中国など、長崎ならではといったものを題材とした「長崎版画」の一つで、勝山町の版元・文綿堂が出版したもの。文綿堂は大和屋とならぶ長崎版画の最大手版元で、象・ラクダの舶載や、ロシア船の来航など、ニュース性あふれるものも板行した。



阿蘭陀船入津之図 Arrival of a Dutch ship (Nagasaki prints)
文綿堂版 Published by Bunkindo
江戸後期 Late Edo period
<長崎歴史文化博物館 版(長崎)53>

長崎版画の代表的版元の1つである勝山町の文綿堂から出版されたもので、「北虎」の角印から初代・松尾齢右衛門によるものと推定される。文綿堂版の特色である墨、茶、藍の彩色がはやくも見受けられ、横文字入りは当時の異国趣味の現れであろう。本作品の別刷りに<長崎歴史文化博物館 AIIIハ74>があり、また版木<同 木(日本)54>も現存している。

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