2020年3月20日金曜日

#新入生に勧めたい10冊 #東アジア天文学史

1.薮内清『定本 中国の天文暦法』(『薮内清著作集』第1巻)臨川書店、2017年(初版、1969年)。
永遠のマスターピース

2.Nakayama, Shigeru. A History of Japanese Astronomy: Chinese Background and Western Impact. Cambridge [MA]: Harvard University Press, 1969.
初の日本天文学通史

3.山田慶兒『朱子の自然学』岩波書店、1978年。
東アジア自然哲学史の先駆

4.渡辺敏夫『近世日本天文学史』上下巻(上巻:通史、下巻:観測技術史)恒星社厚生閣、1986-87年。
江戸で困ったらまずはこれ

5.矢野道雄『密教占星術―宿曜道とインド占星術』増補改訂版、東洋書院、2013年(初版、1986年)
高いスカラーシップの東西占星術交流史

6.Hashimoto, Keizo. Hsu Kuang-chi's and Astronomical Reform: The Process of the Chinese Acceptance of Western Astronomy 1629-1635. Osaka: Kansai University Press, 1988.
中西天文学交流史の白眉

7.川原秀城『中国の科学思想:両漢天学考』創文社、1996年。
中国科学思想史ならまずはこれ

8.岡田正彦『忘れられた仏教天文学:十九世紀の日本における仏教世界像』ブイツーソリューション、2010年。
江戸の科学言説史を切り拓く労作

9.林淳『渋川春海:失われた暦を求めて』山川出版社、2018年。
近世日本天文学のスターの実像

10.武田時昌『術数学の思考―交叉する科学と占術』 臨川書店、2018年。
術数学を構造的に把握する

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堀田仁助

 明和2年(1765)9月20日付で「堀田兵之助」が渋川図書光洪宛に提出した、天文暦術の誓約書が現存する。これは津和野藩士の堀田仁助(1745-1829、通称ははじめ兵之助、号は泉尹)のことだろう。堀田は天明3年(1783)に幕府天文方属員となり、寛政改暦にも参加し、また地理学・...