2010年8月20日金曜日

七宝孔雀香炉下絵


上野俊之丞筆 江戸後期
<長崎歴史文化博物館 絵(長崎)117>

上野彦馬の父・上野俊之丞(1758-1851)は、初め幸野俊之丞と称し、長崎奉行所の時計師を勤めた。花鳥画も得意としたが、その技量は香炉の下絵である本図からも窺える。蘭学者としても、化学・製薬・写真術等の分野で先駆的な仕事を行うなど、幕末の長崎を代表する知識人であった。



<本年10月まで、長崎歴史文化博物館・常設展・オランダとの交流コーナーにて展示中>

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