2020年3月31日火曜日

長崎系航海術書 bibliography

〈一次文献〉
按針術
-「按針術」、二冊、天理大学附属天理図書館、請求番号:440/イ17/8-9。

按針之法
-「按針之法」(寛文10年、嶋谷市左衛門定重奥書)、一冊、国立公文書館内閣文庫、請求番号:183-816。

異方船乗
-「異方船乗」、一冊、横浜市立大学学術情報センター三枝文庫蔵、請求番号:G-1(彰考館文庫本からの昭和17年転写本)。

元和航海書
-「元和航海記」、一冊、京都大学附属図書館蔵、請求番号:6-07/ケ/1貴 https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00013334
-「元和航海記(元和4年序)」、一冊、長崎歴史文化博物館古賀文庫、請求番号:古賀16_38
-「元和航海記」、一冊、長崎歴史文化博物館、請求番号:13_131-1
-池田好運著・三枝博音校訂「元和航海書」、三枝博音編『日本科学古典全書』復刻版、第7巻(朝日新聞社、1978年)、1-134頁。(他にも翻刻本が複数あるが、数表を省略するものもある)

算法日月考
-「算法日月考」、一冊、東北大学附属図書館林文庫、請求番号:2894。(東北大図書館DBに画像あり)

南蛮流天文
-「南蛮流天文」、一冊、宮崎県立図書館日高文書、請求番号:M08/5/39。

蛮暦
-「蛮暦」、一冊(昭和16年、彰考館文書からの転写本)、東北大学附属図書館平山文庫、請求番号:405。
-平山諦『船乗ひらうと・蛮暦』(私家謄写版、1963年)所収。

比呂宇土
-「比呂宇土」、一冊、日本学士院、請求番号:6446。

船乗ひらうと
-「船乗ひらうと」、一冊、東北大学附属図書館平山文庫、請求番号:667。(東北大図書館DBに画像あり)
-平山諦『船乗ひらうと・蛮暦』(私家謄写版、1963年)所収。


〈二次文献〉(網羅的ではない)

秋岡武次郎
-「小笠原諸島発見史の基本資料・地図について(一)」、『海事史研究』第1号、1963年、6-26頁。
-「小笠原諸島発見史の基本資料・地図について(二)」、『海事史研究』第3・4合併号、1965年、45-57頁。
-「小笠原諸島発見史の基本資料・地図について(三)」、『海事史研究』第9号、1967年、96-112頁。

安達裕之
-「快風船渉海紀事」、『海事史研究』第14号、1970年、120-128頁。

岩生成一
-「朱印船の按針手について」、『歴史地理』第83巻第2号、1952年、1-13頁。

今井溱
-「元和航海書の天文学」、『天官書』第15巻、1955年、1-21頁。
-「元和航海書の朔望」、『日本天文研究会報文』第1巻第2号、1955年、39-46頁。
-「元和航海書の古伝の図に就て」、『天官書』第19巻、1956年、145-151頁。
-「続元和航海書の朔望」、『天官書』第19巻、1956年、152-170頁。
-「南蛮地度考」、『天官書』第21巻、1956年、1-15頁。
-「元和航海書の宿曜算法・其他」、『天官書』第22巻、1957年、1-12頁。
-「元和航海書雑記」、『天官書』第23巻、1957年、19-23頁。
-「島谷見立の航海術」、『蘭学資料研究会・研究報告』第104号、1962年、57-67頁(頁数は1986年龍渓書舎刊の復刻版による)。
-『南蛮紅毛太陽赤緯表攷』(ウニコヲル社[[私家版]、1966年)、立教大学新座保存書庫海老沢文庫。

内山守常
-「元和航海書のデキリナサンについて」、『横浜大学論叢』第6巻第1号、1954年、681-714頁。
-「元和航海書の朔日表について」、『横浜大学論叢』第7巻(自然科学系列)、1956年、73-92頁。

浦川和男
―※未完

海野一隆
-「わが国におけるポルトラーノ海図の受容」、『東西地図文化交渉史研究』(清文堂、2003年)、211-270頁。
-「「日本カルタ」の出現と停滞」、『東西地図文化交渉史研究』(清文堂、2003年)、271-304頁。

古賀十二郎
-『長崎洋学史』上巻(長崎文献社、1966年)、220-232頁(「天文5.池田与右衛門入道好運の元和航海記」)。

渋谷清見
-「元和航海書の極星緯度法について」、『航海』第18号、1963年、57-61頁。
-「元和航海書序文の三ツの質問について-その航海天文学的所見-」、『海事史研究』第8号、1967年、39-54頁。

鈴木武雄
ー「長崎の航海者嶋谷市左衛門と『按針之法』」、『数学教育研究』第53号、2024年、117-130頁。

中村拓
-『御朱印船航海図』(日本学術振興会、1965年)。

山田義裕
-「元和航海書と南蛮の距離-グラウとレグア-」、『海事史研究』第60巻、2003年、23-33頁。
-「『元和航海書』の太陽赤緯表の原典」、『海事史研究』第63巻、2006年、113-131頁。
ー「嶋谷市左衛門関連書物についての新所見」、日本海事史学会報告資料か、2018年10月例会、著者HP。

〈参考〉 ※要増補
東洋南洋航海古図
-「東洋南洋航海古図」、盧高朗写、一枚、長崎歴史文化博物館蔵、請求番号:3_62-1

2020年3月20日金曜日

#新入生に勧めたい10冊 #東アジア天文学史

1.薮内清『定本 中国の天文暦法』(『薮内清著作集』第1巻)臨川書店、2017年(初版、1969年)。
永遠のマスターピース

2.Nakayama, Shigeru. A History of Japanese Astronomy: Chinese Background and Western Impact. Cambridge [MA]: Harvard University Press, 1969.
初の日本天文学通史

3.山田慶兒『朱子の自然学』岩波書店、1978年。
東アジア自然哲学史の先駆

4.渡辺敏夫『近世日本天文学史』上下巻(上巻:通史、下巻:観測技術史)恒星社厚生閣、1986-87年。
江戸で困ったらまずはこれ

5.矢野道雄『密教占星術―宿曜道とインド占星術』増補改訂版、東洋書院、2013年(初版、1986年)
高いスカラーシップの東西占星術交流史

6.Hashimoto, Keizo. Hsu Kuang-chi's and Astronomical Reform: The Process of the Chinese Acceptance of Western Astronomy 1629-1635. Osaka: Kansai University Press, 1988.
中西天文学交流史の白眉

7.川原秀城『中国の科学思想:両漢天学考』創文社、1996年。
中国科学思想史ならまずはこれ

8.岡田正彦『忘れられた仏教天文学:十九世紀の日本における仏教世界像』ブイツーソリューション、2010年。
江戸の科学言説史を切り拓く労作

9.林淳『渋川春海:失われた暦を求めて』山川出版社、2018年。
近世日本天文学のスターの実像

10.武田時昌『術数学の思考―交叉する科学と占術』 臨川書店、2018年。
術数学を構造的に把握する

2020年3月15日日曜日

長崎町年寄・薬師寺家の砲術(鍛錬流・自覚流)

以下、メモ

先行研究:
越中哲也「薬師寺家と阿蘭陀流砲術」『長崎談叢』第50輯、1971年、91-112頁。

史料:
渡辺16_19 鍛錬流自覚流誓紙之衆中(万治3年)
渡辺16_28 御預御石火矢御鉄砲并炮術由緒書 薬師寺
渡辺16_35 自覚流鳥銃家伝自序 1676年 薬師寺宇右衛門種永

薬師寺390-2 起請文前書之事(慶安元年9月28日生田五左衛門尉より薬師寺宇右衛門宛)
ほか多数

軍事5 スペックス大砲証文(御物石火矢代請取証)
軍事9 薬師寺家鉄砲方鑑札

2020年2月24日月曜日

西村太沖「麻田剛立先生行状記」成立年未詳(寛政11・1799年以後成立)2

「夫天文家ニ数家アリト雖モ、其ノ要領トスル処、今コレヲ分ツテ二家トス。一ツニハ命理、二ツニハ形気ナリ」
「麻田家ノ天学ハ形気ノ天文一法ニシテ、命理至妙ノ事ハ儒門ニアツケ、『天経或問』等ノ義モ強テ論セス、タヽ推歩実測ニ鍛錬シテ其実験ヲ謂テ、憶説ヲ語ラス、器物ヲ製シテ天ヲ窺ヒ、太陽ノ表ニ黒子ノ旋転アルコトヲ知リ」
「形気ノ天学ハ、往古将来ヲ推歩シ、七曜二十八宿恒星等ノ度分ヲ測リ暦数ニ詳ク、而露霜雪ノ然ル所ヲ忽ニスルモノ也」。
「(麻田家の)其法モトヨリ授時・貞享ノ二暦ニヨラス、専ラ西洋新法ヲ主トシテ近来渡リシ崇禎暦・暦象考成ノ法ニ本ツキ」

西村遠里『天学指要』安永5年(1776)序、安永7年刊


夫天学ニ四派アリ、一者天ノ二十八宿ノ州(クニ)々ニ配当シ、某ノ星宿ハ某ノ州ヲ主トリ、某ノ州ノ宿ニ属ストシテ、此ヲ分野ト名付、客星妖星等出現シ、或ハ天變アルノ時ハ分野ヲ見テ、其主属ノ州々或ハ凶或ハ吉トコレヲ占フナリ、コレ和漢トモ衆人ノ天文学ト覚ヰル處ニシテ、軍書ナトニ多出テ、漢土ニシテハ梓愼□竃カ輩、和邦ニシテハ安部晴明等ノ名アリシ處ナリ、コレヲ占候ノ天学ト云、一者天體地體及七曜風雨霜雪霧露雲霞雷電地震等ノ然ル所以ヲ会得ス、天経或問物理小識等ニ義論スル處ノ如シ、游子六掲子宜等ノ名アル處ナリ、コレヲ理学ノ天学ト云、一者日晷ヲ測量シ、気候ヲ定メ、太陽ノ盈縮太陰ノ遲疾ヲ推歩シ、朔望ノ刻ヲ測リ、大小閏月ヲ置、交蝕ノ浅深ヲ察シ、五星ノ出没ヲ測量スル等ノ諸術ニ精ク、暦ヲ推歩シ時ヲ授ク、郭守敬春海等ノ名アル處ナリ、コレヲ暦象家ト云、西川如見所謂、形氣ノ天学ナルモノナリ、蓋シ理学ノ天学ト形氣ノ天学ト同シケレトモ些ニ異同アリ、理学ノ天学ハ天経或問等ノ如ク、推歩測量ノ暦算ニ粗略ニシテ、然ル所以ノ理ニ精シ、形氣ノ天学ハ暦数ニ精ク、雨露霜雪ノ然ル所以ノ理ヲ忽セニス 、一者以性命道徳ノ理ヲ尋ネ、数ノ玄々ヲ探リ、陰陽ノ理ニ通ジ、近ハコレヲ身ニトリ人道ヲ失ハザル、コレヲ命理ノ天学ト云。

矢野道雄『増補改訂 密教占星術:宿曜道とインド占星術』東洋書院、2013年

(序文より)
本書は…古代文化の一要素としての占星術が、ある文明から他の文明へと、ある時は変貌し、ある時は古い姿を保持しながら伝播していった様子を歴史的に眺め、占星術が文化交渉史の中で果たした役割の大きさを具体的にしめそうとしたものである。
…占星術は現代でこそ「疑似科学」と呼ばれ、正統な学問の対象とはみなされていないが、近代科学が興るまでは天文学と表裏一体の関係にあった。天文学が天象の規則性を数理的に追究していったのに対し、占星術は天象と人間の関係を求め、未来を知りたいという人間の願望に応えようとしていた。占星術は天の学を人間の学へと近付ける試みであり、それだけに、数理天文学よりもはるかに広い層によって支持されてきた。

2020年2月18日火曜日

洞仙先生[三浦梅園]口授(成立年不明)

我、十歳にみたざりし内より大に疑団を蓄へき。其疑団と云ふは、我、此如(かくのごとく)生れ来るにどふ云ふ処より来る〔も〕、どふ云ふ処にゆくとも、生れ〔る〕さきの前への前へも手とゞかず、死して後の後も手とゞかず、天のはてをどこをかぎり、地のそこをどこをかぎり、かぎりをおけば其外(そと)出来、一向つまらぬよふになり、さてこふ思ふ心もどふして出来たとも、どふして消ゆるとも、雲がどふして出来るとも、目がなに故見ゆるやら、耳がなに故きこゆるやら、思へば思ふ程がてんゆかずなり。子共(こども)心に心ぼそくなりていこふ心苦しかりき。
人のくせに、雷の鳴り地震(ナイ)のふるにあへば不思議なりといへども、我心には鳴もふしぎ、其鳴らざるのもきこへず、地のうごくも不思議、地のうごかざるもきこへず。たとへば「火はなに故にあつきぞ、水はなに故つめたきぞ」といへば、人は、「火、陽なるによりてあつし、水、陰なるによりてつめたし」と云。我心にはなに故に陽なる者はあつきぞ、陰なる者はつめたきぞと思へば、其陰陽と云者もきこへずなり。たとへば扇子を手に持ちて手をはなてば下にをつるを、「なに故に下におつるぞ、うへと東西南北とには何故にをちぬぞ」と人にとへば、「脇にはゆかぬ筈、下にはをつる筈じや」と云。そこで我が思ふには、筈と云にかくれば、動く者はをつる筈、目は見る筈、耳は聞ゆる筈、雷は鳴る筈、地震はうごく筈と、筈を掛(かけ)てこしらゆれば悉皆聞こゑぬ事もなし。されども其筈と云者が気にかゝり、ねれば何故ねいるといふ筈あるぞと、此筈に屈たくしうつら〳〵と年を累(かさ)ねぬ。
それより程なふ書物など読ならい、色々考へて見ても、故人の学問も皆筈からうへのせんぎにて、筈はづしたる説も見ず。半上落下の境界にて三十迄打すぎたり。三十の年、始て天地は気なりと心つきたり。それより天地に条理と云者有事を見付たり。気と云事も故人もいゝ、条理と云事故人も云たれば、珍敷事にもあらぬよふなれども、大に其境異なりて、我心には先達一人も此境には見て到る人はいまだあらずと思ふは、我固鄙にも有にや。(下略)
尾形純男・島田虔次編注訳『三浦梅園自然哲学論集』岩波書店、1998年、309-310頁。

上野俊之丞

山口保彦2018上野俊之丞のこと(その1) 山口保彦2018上野俊之丞のこと(その2) 山口保彦2018上野俊之丞のこと(その3) 真島秀行2008砲家秘函附録測量篇について